血














今までたくさんの血が流れた。

いつか川になってしまうんじゃないかと。

そのくらいの血が流されてきた。







そして






もう僕の後ろには小さな川ができていたんだと。

あとほんのすこうし血が流れたら。

それは大きな川になってしまうと。

気づいたそのときには。

そのときが。

そのときに。

























ほんのすこうしの血が流れた。

みるみる川は大きくなって。

ずっと前を見ている僕の。

気づかない僕の足元をさらってく。



























このまま身を任せよう。

この流れが僕を動かすそのままに。

逆らうことなくそのままに。

流れがどうすればいいどうするといいかを教えてくれる。

逆らわなくてもそのままで。

逆らう気力もない僕の体を導いて。






























岸は遠い遠い遠い未来。

























いつか岸に着いたとき。

そこで待っているあの人と。

トワのトキを過ごしたい。































すこうしの血は貴方の血。

最期に流した貴方の血。



















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ともひと
 もうその人がいなかったら、何をするにも実感がない。
 そんな想いです。
 実はこれ一度消えまして。(涙
 これの前の方が好きだったのですが、奈何せん
 書き終わった次の瞬間には内容を忘れる頭をしている
 もので、復刻できませんでした・・・_| ̄|○|||
 クヤシィ・・・・。

2004.4
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