髪 髪、が お前の横顔を見る。 伏せられた目元。 紅くするために薄く開かれた唇。 肩から落ちて、 サラリ、と その拍子にお前は目を閉じる。 髪は頬にかかっていた。 音のないオトを立てた。 そしてお前はゆっくりと目を開けた。 お前は、垂れた髪、を 左手が、持ち上がる。 ゆっくり、と かきあげた また耳の後ろへと収められ。 お前はまた唇を紅くする作業に没頭する。 視線に気づき、お前、は 眉間にシワを寄せながら。 見るんじゃネェと言いながら。 唇の端を吊り上げた。 お前はずるい 紅が引かれた唇に、俺の視線が笑われた。 そばにいることは拒まない、 そのくせに。 寄ればやんわり、 追い返す。 お前はずるい。 俺は髪になった気分。 ------------------------------------------- ともひと さっぱりわからなかったスミマセン。 雰囲気を感じ取っていただけたらなぁ・・・ と、思います。 2004.6 -------------------------------------------