「こういうの、きんしんそーかんって言うんだろ」
「そうだな」
「…」
「…近親者との間に出来たこどもには障害が」
「んなこと聞いてねえよ」
「お前が女だったらな」
「は？」
「種付けして無理矢理にでも俺のものに出来たのにな」
「何言ってんだ」
「お前、もう時音ちゃんとはやったの？」
「おっ、おまっ、何ばっかなこと」
「両思いなんだろ？誰かに処女奪われる前に頑張れよ」
「しょしししょじょとか言うなこのエロオヤジ！」
「お前見たいに突然処女を奪われるようなことにはなって欲しくないって言ってんだよ。彼女いい子だし」
「…！……！！」
「ダメだよまだ動いちゃ。俺まだいってないだろ？」
「…っざけんな！」
「好きな人にすぐ手を出せないのは兄弟でも似てるんだなぁ…」
「は？」
「ん？」
「兄貴にも好きな人とかいるんだ」
「さあね」
「さあねって今いるみたいなことうわ、うっ」
「まぁ…とりあえずこっちでしかいけなくなる前に頑張れよ」
「はっ、兄貴こそ…俺でしかいけなくなる前に頑張れ、よっ」
「…はは、びっくりしたなぁ、今のは。言うようになったな、良守」
「意地の悪い兄貴がいるもんで、な！」
「そうか。俺にも面白い弟がいるんだ。奇遇だな。…出すぞ」
「だから中はダメだっていっ…ッテ」




「良守、お前勘違いしてるかも知れないから一応言っておくけど」
「んだよ…くそ立てねえ」
「俺、お前のこと好きだぞ」
「…は？」
「好きだからやってるってことだ」
「いや、意味わかんねーし。さっき言ってたことと違うし」
「そうか？」
「そうだ」
「まあ、好きな女ではないな。お前男だし」
「なんだよ、それ」
「何だろうなぁ。俺もよくわからない。アハハ」
「な…にがアハハだこのバカアニキ」




「お父さん」
「ん、どうしたんだい、利守」
「ほんと、バカな兄を２人も持つ僕はどうすればいいんだろう」
「え？」
「だって僕の隣の部屋なんだよ。良兄は気づいてないんだろうけど、正兄は気づいててわざとだよ、あれ」
「…ごめんね？利守。利守が長男ならよかったね」
「それはそれで正兄見てるとちょっとヤなんだけど…」
「…そう」
「はぁ。僕がもう少し大きかったらな」
「え？」
「なんでもないよ。それじゃ、僕学校行くね」
「あ、うん、いってらっしゃい」




「僕がもう少し大きかったらなぁ」



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ともひと
　兄弟←弟って萌えると思います。

2012.6
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