エディプス




「シンタロー、母親ってどんな感じなんだ？」
「ああ？何だよ急に」
「ロタローとチャッピーと嫁姑ごっこをしてたんだが」
「またそんなえげつない遊びを･･･」
「わぅーん」
「うーん。俺も覚えてねえなあ」
「そうなのか？」
「まあ、でもほらなんとなくお前らがいつもやってるあの感じはまさにイメージそのものだと思うが」
「世間は随分とギスギスしてるんだな」
「いやまあたぶんテレビの中の世界だと思うけど」
「ほお」
「どんな･･･感じなんだろうな。ずっとそばにいて守ってくれる存在っていうのは」
「お前の親父はずっとお前と一緒だったんじゃないのか？」
「アレは子離れできない上にニンゲン失格なので見本にしちゃイケマセン」
「じいちゃとは違うのか？」
「んー男親と女親は違ェんじゃねぇかなあ。いやだから俺もわかんねえって」
「ん。ありがとナ。なんとなくイメージがわいたぞ」
「まあ、お前がくり子ちゃんと結婚してこどもが出来たら、わかるんじゃねえか」
「それもそうだな」
「わう！」
「そのときはシンタローが姑だと言ってるゾ」
「ブハッ！？」
「リキッドもシンタローのこと姑って言ってたゾ。でもあんな嫁はいらんな、チャッピー」
「わうわう」
「いやいや待て待て、ちょっと誰が何だって？」
「嫁の前に姑がいるなんておかしいナ、チャッピー」
「わうーん」
「あ、うんそりゃ、てかなんのハナシ？」








「変なところ鈍いわよねえ、シンタローさんて」
「そうよねえ」
「母親じゃ恋人になれないもの」
「でもイトウちゃん、パプワ島って一夫多妻制だったカシラ？」
「そうしちゃえばいいのよタンノちゃん！それならアタシたちもシンタローさんと結婚できるわ！」
「しかも、シンタローさん妻になったり夫になったりしていいのかしら？」
「迷うところネ」
「迷うところだワ」


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